和菓子の一番の楽しみはその季節に沿った味や色、日本の美しさを表現するところにあります。そんな四季折々の和菓子を表現するのに使われる練り切り。和菓子職人さんが作る練り切りも少ない材料で簡単に作ることができます。基本の練り切りさえ覚えれば好みの色を付けいろいろな和菓子を作ることができます。

季節を彩る上生菓子

春は桜、初夏の清流に秋の紅葉、冬の雪…。日本の四季は移り変わるごとに様々な彩が見られます。この四季の移ろいを和菓子で表現するのが日本の昔からの伝統技術です。このように季節の移ろいを表現した和菓子のことを上生菓子(じょうなまがし)と呼びます。

上生菓子はお店にもよりますが季節ごとや月ごとに新しいものがお店に並び、お客様の目を楽しませてくれます。筋を付けたりひねったり、色をぼかしたりと和菓子職人の技が光ります。この上生菓子の主な材料となるのが練り切りです。

白あんから作られる練り切り

上生菓子を口にしたことはあるけれど練り切りが何から作られているかわかりますか。実は練り切りの主な材料は白あんです。ただし白あんのままでは加工しずらいのでなめらかな白あんにぎゅうひや小麦粉、白玉粉などのつなぎを入れて粘りを出します。主に関東ではぎゅうひ、関西ではヤマトイモや小麦粉が使われるようです。

つなぎを入れて作られた練り切りは非常にしなやかで加工しやすくなります。こうすることではさみで切ったりふきんで絞って仕上げることができるようになります。

練り切りに色付けするコツ

淡いピンクの桜や鮮やかなオレンジの紅葉を表現するのには練り切りに着色が必要です。和菓子に使われるのは基本的に赤、黄、青などの色。これを少しずつ混ぜては練り、希望通りの色を作りだします。色粉は粉状なのでそのまま練りきりで混ぜるとムラになってしまいます。

そこで色粉を溶くのに使うのが焼酎。少量の色粉に焼酎をほんの数滴入れて練ることで練り切りに色付けしやすくなります。水でも溶くことができますが、水だと練り切りの日持ちが悪くなってしまいます。焼酎は入れすぎると色付けしたときに練り切りがやわらかくべとつく原因になるので気をつけましょう。

基本の練り切りの作り方

【材料】
白玉粉…12g
砂糖…10g
水…20g
白こしあん…300g
お好みの色粉
焼酎…少量
つまようじ…色粉を混ぜたり練り切りに色付けするとき少量すくうのに便利です。

【作り方】
1.鍋に水、砂糖、白玉粉を入れて白玉粉のダマがなくなるまでしっかり混ぜて溶かします。
2.1を火にかけて木べらで混ぜながら底が焦げ付かないように粘りが出るまで混ぜ続けます。全体が半透明の状態になったらぎゅうひの出来上がりです。
3.一度火を止め、白あんを入れて全体が均一になるようにしっかり混ぜます。混ざったら再び火にかけて焦げないようにしっかり混ぜながら水分を飛ばします。
4.水分が飛び、生地を手で触ってもべとつかなくなったら出来上がりです。粗熱を取ってすぐ使わない場合は乾かないようにラップでぴったり包みます。

好みの色を付けて混ぜ、形作ります。ふきんで包んで絞ったり、色を重ねてぼかしたり、竹のヘラを使って模様をつけたりいろいろな形を作ってみましょう。大きさをそろえると統一感が出てきれいに見えます。