日本では昔から黒い食べ物は健康に良いとされています。その中でも和菓子に多く使われる食材が黒豆です。つやっとふっくら煮た黒豆はお正月のおせちには欠かせませんが、和菓子にはどんな使われ方をされるのでしょうか。からだにうれしい、おいしい黒豆を使った和菓子をご紹介します。

目次

黒豆の健康効果

黒豆の皮の黒はポリフェノールの一種、アントシアニンです。このアントシアニンにはとてもル良い抗酸化作用が含まれていて、コレステロールの酸化を抑えてさらに減少させる働きがあります。動脈硬化を予防することでも知られています。

さらに黒豆には食物繊維も多く含まれていて腸内環境を整えてくれます。また、黒豆の大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きをしてくれると言われ、女性にもうれしい食材のようです。

素朴でおいしい黒豆甘納豆

黒豆を使って作った和菓子はたくさんの種類があります。黒豆を砂糖でじっくり炊いて、その後時間をかけて乾燥させて作る黒豆は見た目こそしわしわですがしっとりした中に黒豆の旨味がギュッとつまっています。このままおやつとして味わうほかに、ヨーグルトに入れて食べたり蒸しパンなどのお菓子の材料としても使われます。

絞ったようなしわしわな見た目からしぼり豆とも呼ばれるようです。

黒豆の名産地 丹波の黒豆和菓子

兵庫県の丹波は日本有数の黒豆の産地です。丹波の黒豆は大粒でつやがあり高級品とされます。地元の菓子店では名産の黒豆を使ったさまざまな和菓子を販売しています。

黒豆をふっくら煮てくずもちの中に閉じ込めたもの、たっぷりの黒豆を使った黒豆ようかんや黒豆をつかった黒豆きな粉を和菓子に使ったものなどさまざまな種類のお菓子があります。黒豆をつかったおかきも香ばしいお茶うけとして人気です。

黒豆を使った香ばしい黒豆きな粉

黒豆を香ばしく炒って挽いたものが黒豆きな粉になります。通常のきな粉と比べ香ばしく、濃厚なコクがあるのが黒豆きな粉。和菓子の材料としてくずもちなどにまぶして使われます。

和菓子に使うほかに豆乳と合わせてスムージーにして和風ドリンクが楽しめます。

黒豆甘納豆の作り方

【材料】
黒豆…1カップ
上白糖…300g
水…200g
仕上げ用グラニュー糖…適量

【作り方】
1.黒豆をたっぷりの水に一晩浸してふやかします。
2.ふやかした黒豆に水と砂糖を入れてじっくり柔らかくなるまで炊きます。
3.豆が柔らかくなったら煮汁を切り、バットかざるに広げて風通しの良いところで乾かします。
4.しわが寄って程良く乾いたら仕上げのグラニュー糖をまぶして出来上がりです。

【ポイント】
豆の煮方と煮詰め加減はお好みです。甘い方がよければ煮えてからしっかり煮詰めると煮汁が濃くなり、甘みの濃い甘納豆ができます。

しわが出るまで乾くには1日程かかります。しっかり乾かすと少し固めの歯触りに仕上がります。水分が乾いたくらいでグラニュー糖をまぶすとしっとりした柔らかい甘納豆ができます。

乾かしたときに表面が白くなるのはお砂糖が結晶化した証拠です。保存は密閉ふくろか密閉びんに入れてください。そのまま食べるかお菓子作りに使うかあなたのお好みの方法で黒豆甘納豆を楽しんでくださいね。