柔らかいお餅の中に程良い塩気と豆の食感が人気の豆大福は見た目のふんわりころんとした可愛らしさとその柔らかさが永遠の人気和菓子です。今回はそんな豆大福についておいしく作るポイントを踏まえてご紹介します。

豆大福の始まり

豆大福は柔らかい持ちの中に豆が入った人気の和菓子です。関東では豆大福と呼ばれますが関西では豆餅と呼ばれています。京都の名店、出町ふたばで神様へのお供え用に作った豆の入った餅であんを包んだものが明治32年に作られたのが始まりと言われています。

出町ふたばの豆大福に使われるあんはこしあんですが店によって粒あんの店もあります。豆、餅、あんにそれぞれこだわって三位一体のおいしさを求めるのが豆大福です。

豆大福の豆は赤えんどう

豆大福の主役と言えばもちろん、豆です。丸くて程良い食感にゆでられたあの豆には赤えんどうが使われます。エンドウマメは西アジア原産の豆で赤のほかに緑と白があります。日本には中国を経て奈良時代に入ってきましたが一般化したのはその後明治時代になってからだと言います。

赤えんどうは豆大福のほかにもみつ豆のトッピングとして使われています。豆大福と同様、ほんのり塩を利かせて茹でたまめは甘いあんこやクリームをより引き立てて全体の味を引き締めてくれる名脇役です。

豆大福の作り方

【材料】
もち粉…80g
水…180g
砂糖…20g
白玉粉…60g
赤えんどう(茹でたもの)…100g
あん…250g
片栗粉…適量

【作り方】
1.ボウルに白玉粉を入れ、水を少しずつ加えて混ぜながらさらに砂糖を加えてまぜる。玉ができなくなるまで混ぜましょう。
2.1にもち粉を入れて混ぜ、ラップをふんわりとかけてレンジに3分かける。全体が均一になるまでしっかりまぜ、全体が透明な状態になるまで1分ずつレンジにかけながら混ぜる。
3.餅が触れる程度に冷めたら赤えんどうを入れて全体を混ぜる。
4.バットに片栗粉を敷き、餅を取りだす。全体に粉をまぶして細長く延ばしてスケッパーなどで10等分に分割する。ここからは冷めると固くなって包みにくくなるので手早く作業してください。
5.餅をひとつ手に取り、乾いた刷毛で表面の余分な粉をはらう。25gに分割して丸めて置いたあんを乗せ、破れないように注意しながら包んで出来上がりです。

【ポイント】
砂糖を入れることで餅が冷めても固くなりにくくなります。塩豆大福にするときには餅に好みで塩を入れてください。餅に豆を混ぜるときは餅が厚すぎると豆にしわが寄ってしまいます。餅が触れるくらいに冷めてから混ぜることでしわが防げます。

赤えんどう豆の煮方

【材料】
赤えんどう豆(乾燥)…100g
水…600g
重曹…小さじ半分
塩…小さじ1

【作り方】
1.赤えんどうにたっぷりの水入れて(分量外)一晩水につけておく。
2.翌日鍋に赤えんどう・重曹・分量の水を入れて火にかける。沸騰したら中火 にして5~6分煮てからざるにとりよく水で洗う。
3.鍋に赤えんどうとえんどうがかぶるくらいの水(分量外)を入れて、豆が柔らかくなるまで煮る。途中水分がなくなってきたら必ず水を足して絶えず豆が自ら顔を出さないように注意する。
4.塩を加えてまぜ、火を止めてざるに揚げて水分を切って完成です。茹でた豆は足が速く痛みやすいのですぐ使わない場合は密閉袋に入れて冷凍するか使う分だけ茹でれば完成です。

大福にも必要な粒あん

和菓子職人が毎日一番初めに取り掛かるのがあんの仕込みです。朝早く小豆を茹でてその日使う分のあんを作ります。店の多くの和菓子に使われるあんはまさにお店の顔といえます。使う小豆の種類から煮加減、甘さなど各々の店で工夫して炊かれています。

つぶあんはその名の通り粒が残ったあんです。茹でた小豆に砂糖を加えて粒を残したまま炊きます。和菓子では「つぶしあん」というあんもありますがこちらはあえてつぶして皮を漉さずにそのまま残したあんのことを指します。

自宅で炊いたあんは甘さの調整ができ、なにより風味が違います。缶詰めや真空になったあんも簡単に手に入りますが是非一度自分であんを炊いてみてください。

あん作りは生あんから

乾燥した小豆からつぶあんを炊くわけですが、小豆を水から煮て砂糖を加えれ炊く前の状態を生あんと言います。ただ小豆を茹でただけでは渋味や雑味が残っておいしいあんにはなりません。ある程度茹でたところでざるにあげて茹で汁を捨てます。これを渋切りと言います。渋切りのあとにさらに弱火で茹で続け、すべての豆が均一に割れ、指で簡単につぶれるまで煮ます。そうすることで砂糖の浸透がよくなるのです。今回は生あんを使ったつぶあんの炊き方をご紹介します。

つぶあんの作り方

【材料】(作りやすい分量)
生あん…200g
グラニュー糖…100g

【作り方】
1.鍋に生あんとグラニュー糖を入れて鍋をゆすって全体にからめます。中火にかけて砂糖が溶けてきたら炊き始めです。木べらで鍋の底を手前から奥に向けて焦げないように当たります。空気を入れるようにかき混ぜすぎてはいけません。
2.あくまで鍋底を当たるように炊き続けます。木べらですくってかろうじて落ちるくらいが炊きあがりです。あんは冷めると水分が抜けて締まってきます。締まることを計算して希望より少し手前で炊き上げます。
3.固く絞った濡れふきんか清潔な木のまな板の上に均一なしずく状に取り分けて行きます。粗熱が取れたら密閉容器に入れるかラップで包み保存します。

おいしく作るポイント

水分が少なすぎるあんはおいしくありません。グラニュー糖を入れてからは弱火だと時間がかかり風味も落ちてしまいます。できれば中火で炊き上げるようにしましょう。

砂糖を加えてからはむやみにかき混ぜるのは厳禁。あくまで鍋底を手前から向こうへ撫でるようにを繰り返します。空気が入ったあんは風味も落ちて味がぼやけておいしくありません。

出来上がったあんは必ず粗熱を取って保管しましょう。冷蔵か長期の場合はジッパー袋に入れて冷凍できます。

生あんに対して砂糖は半分が目安です。甘さを控えめにしたい場合は減らしても良いですが保存性が悪くなるのでなるべく早く食べきるようにしましょう。グラニュー糖を使うことでスッキリした甘さのあんに仕上がります。白ざらめ糖でも同じ効果が得られます。ない場合は上白糖で代用してください。