和菓子にはさまざまな形のものがありますが、どれも派手すぎず、シンプルな中にも何を表現しているかがわかる優れたデザインが魅力のひとつだと思います。その中でもうさぎは和菓子でたびたび表現されるシンプルのひとつ。今回は和菓子とうさぎの不思議な関係についてご紹介します。

愛されるうさぎのデザイン

たくさんの動物の中でも耳が長くてふんわりと優しい印象のあるウサギは子供からお年寄りまで愛される動物のひとつではないでしょうか。その可愛らしさから和菓子のデザインにもよく使われます。うさぎの特徴のひとつ、長い耳をおまんじゅうに付けるだけでひとめでうさぎと分かるシンプルさです。まっしろなおまんじゅうに赤い目と耳を入れれば冬の雪山と一匹のうさぎを表現することもできます。

お月見とうさぎ

旧暦の8月15日に月を愛でる、お月見は中秋の名月や十五夜と呼ばれることもあります。この日に欠かせないのがお月見団子です。もともとお月見の風習は中国から伝わっており、中国ではお月見の日に里芋を食べる習慣があったと言います。そのことから日本では丸くて白い里芋に似たお団子を食べるようになりました。

お月見団子と並んで、十五夜に欠かせないのがうさぎのお菓子です。お月さまの中に餅をついているが見えることにちなんでこの時期にはそれぞれの和菓子屋さんで工夫してうさぎを模したお菓子が店頭に並びます。

月うさぎ

うさぎにちなんだ和菓子で有名なのが月うさぎです。中秋の名月の時期になるとそれぞれの和菓子屋さんでみられます。白あんをぎゅうひやういろうなどのお餅で包み、目や耳に金串薄く焼き色を付けて仕上げます。食紅で赤く目を付けたりとお店によってその表情は様々ですが丸くコロンとした形はどこかお月さまにもみえるどれも可愛らしいデザインです。

上用まんじゅうのうさぎ

お祝いごとで使われることも多い上用まんじゅうですがこの上用まんじゅうもウサギにデザインされることの多い和菓子のひとつです。雪玉のように白く蒸し上がったまんじゅうに赤い目と耳を焼き付けます。片方の生地を薄ピンクに染めて紅白うさぎの上用まんじゅうもあり、その可愛らしい見た目とおめでたい紅白の見た目が人気です。

うさぎの上用まんじゅうの作り方

【材料】
上用粉(又は上新粉)…適量
大和芋(又は山芋)…10g
砂糖…20g
こしあん…60g
食紅…少々
金串
【準備】
大和芋はアクを抜くために皮をむいてしばらく酢水に浸けておきます。
蒸し器にさらしをしいて熱湯を準備します。
あん20g:生地10g
【作り方】
1.あんを20gに分けて丸めます。
2.酢水に浸けてアクを抜いた大和芋を取り出し水分をよく拭き取ります。すり鉢ですりおろし、砂糖を2~3回に分けて入れ、その都度しっかり溶かします。
3.すり上がった芋をバットに広げた上用粉の上に取りだします。粉を付けては折り込むようにして混ぜ込んでいきます。
4.柔らかかった芋が耳たぶよりも少し柔らかい程度になったら良い状態です。
5.生地を3等分(約10g)にして丸めて置いたこしあんを包みます。
6.閉じ口を下にして蒸し器に並べ、表面に霧吹きで水をかけます。中火で1分程度蒸します。蒸しあがったらつや出しのためにうちわで風を当てます。
7.蒸し上がったまんじゅうに水で濃く溶いた食紅を竹串の先に付けて目を入れます。金串を火で熱して耳を焼き付けて完成です。