おしるこやまんじゅうには欠かせないこしあん。なめらかな舌触りで粒あんとはまたひと味違った上品な味わいが魅力です。今回は和菓子の基本、あんの中でもこしあんの作り方をご紹介します。

手間をかけることで上品なこしあんに

なめらかで上品な味わいのこしあん。 こしあんは小豆を柔らかくゆでて裏漉し、中のたんぱく質の部分だけを集めて作る大変根気と時間がかかるあんです。粒あんは小豆の皮の部分も入っているのでいい意味で小豆本来の苦みや渋みも一緒に味わいます。

一方こしあんはその皮をすべて取り除くのでさっぱりした上品な味わいが生まれます。ゆでた小豆を潰して絞る段階で皮からかなりしっかり絞れば多くのこしあんのもと(こし生あん)ができますが、上等なこしあんを求める和菓子屋ではまだあんが絞れる段階でとどめることもあります。

小豆から作るかさらしあんを使うか

こしあんを作る工程で茹でた小豆を潰して皮を取り除き、さらしで絞った状態のものを「こし生あん」、ここから水分を取り除き乾燥させたものを「さらしあん」といいます。

こし生あんは日持ちがせず、一般向けはほとんど販売されていません。家庭でこしあんを作る場合は小豆から煮るかさらしあんを使って作ると時間が短縮できます。 今回は小豆をゆでるところから作るこしあんをご紹介します。

こしあんの作り方

【材料】
小豆…200g
グラニュー糖…250g
水…200cc

【必要な道具】
鍋…アルミか銅の鍋が向いています。ステンレスは熱伝導が悪く焦げ付きやすい。
木べら
ざる
目の細かい裏ごし
さらし(大きめの手ぬぐい)
ボウル…裏ごしとサイズが合うもののほかに大きいボウルかバケツがあると便利です。
軍手

【作り方】
1.鍋に小豆としっかりかぶるくらいの水を入れて火にかけます。目安は1.5リットル。強めの中火で30分程煮ます。一度ざるにあけ、茹で汁を全て捨てます。(渋抜き)
2.小豆を鍋に戻して再び水を入れます。強火にかけて煮立ってきたらごくごく弱火にします。40~50分じっくり茹でます。
3.全体の豆が割れて指で簡単につぶれるくらいになったら茹で上がりです。シンクにボウルと裏ごしをセットし、茹で上がった小豆をすべて入れます。ボウルにたまったゆで汁もあんに使うので大きなボウルにとっておきましょう。
4.裏ごしの上から木べらやすりこぎ、手などで小豆をつぶします。少しずつ水をかけながら下のボウルにあんをためていきます。たまったら大きなボウルにまとめます。これを繰り返し行います。
5.すっかり皮だけの状態になったら裏ごしごと水に浸し最後の最後まであんを取り出します。
6.大きなボウルに入ったあんは時間が経てば下に沈みます。その上澄みを静かに捨てます。これでこし生あんの完成です。
7.鍋に6のこし生あんとグラニュー糖、を入れて火にかけます。強火にかけて底を混ぜながら焦げないように炊きます。熱くなって跳ねたあんはとても熱いので軍手と長袖で作業してください。
8.木べらですくってぼたっと落ちるくらいまで水分がなくなったら出来上がりです。固く絞ったふきんか清潔な木のまな板の上に同じ大きさの小分けにとって冷まします。粗熱が取れたらラップでぴったり包んで保存します。

おいしく作るポイント

こしあんはとにかく口どけの良さが命。漉す際に皮が残らないように注意しましょう。あんを炊くときの水は砂糖を溶かす目的もあり分量はあくまで目安です。多く入れれば入れるほど炊くのに時間がかかります。炊くときは必ず強火で炊いてください。

こし生あんの状態は砂糖も入っていないので日持ちがしません。保存する場合は砂糖を入れてこしあんの状態にしてからの方がよいでしょう。