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饅頭は何種類あるのか

あなたは饅頭を区分けした場合、何種類になると思いますか。饅頭は大きく2種類に分けることができます。その2種類とは「焼き饅頭」と「蒸し饅頭」です。蒸し饅頭は種の皮の部分を餡で包んで蒸したものです。餡の種類には小豆のこしあん、小豆の潰し餡、小倉(こしあんとかの子豆を混合させたもの)、うぐいす餡(えんどう豆で作った餡)、黄身餡、ごま餡、抹茶餡、栗餡などたくさんの種類が存在します。外側の部分も使われているのが小麦粉だけでなく「上用粉」という米粉で作ることができる「上用饅頭」、そば粉を使った「そば饅頭」、もち米の「かるかん粉」を用いた「かるかん饅頭」、膨らませるために材料につくね芋を取り入れる「薯蕷(じょうよ)饅頭」等々のたくさんの製法が存在します。焼き饅頭にもオーブンを使って製造をする「栗饅頭」や「カステラ饅頭」があります。しかし、どの銘菓や和菓子店も各々の工夫や独自の技術を使っています。そのため一概に素材だけで区分することはできないのです。

区分する難しさ

和菓子の区分分けすることが難しいのは前記の通りです。しかし、一般的によく分けられる分類としては「生菓子」「半生菓子」「干菓子」の3種類に分けることができます。これは製品が完成した時点でその製品が含んでいる水分量で分けることができます。しかし、この分類分けは決して正しいとはいえません。理由は和菓子には独特な工夫が施されているからです。例えば分類的に同じお餅を2つ作ったとしても片方は水分を多く含ませた製法。もう一つのほうができるだけ水分を取った製法をしていたとすれば、同じお餅という分類分けをされても物自体は異なる物になっているからです。」

製造工程による区分分け

また分類分けの基準にも様々な要素が含まれています。小分類では「餅物」「あん物」「焼き物」「流し物」「煉り物」「揚げ物」と和菓子の材料に由来する分類があれば「蒸し物」「流し物」といった製法による区分わけがあったりさらに「平なべもの」「オーブン物」と言った製造に使う機材による分類分けまであります。

主な饅頭の種類

和菓子の饅頭をいくつか紹介します。ここでは生地で種類分けを行います。「茶饅頭」という区分に入る饅頭は小麦粉、黒砂糖、膨張剤を用いた生地に餡を包んだのがこの「茶饅頭」というグループになります。「薯蕷饅頭」はすりおろした薯蕷(ナガイモ)の粘り気を利用して米粉を練り上げ、その生地で餡などを包んでしっとり蒸しあげた饅頭です。「酒饅頭」は酒母を使って小麦粉の生地を発酵させます。その中に餡を入れ饅頭の完成です。アンパンの作り方はこの酒饅頭の作り方をベースにしています。「焼き饅頭」は主にカステラ風の生地で餡を包んだ焼き菓子の1つです。唐饅頭やもみじ饅頭、栗饅頭、千鳥饅頭はこの焼き饅頭に該当します。「栗饅頭」は皮に卵黄を塗って焼きます。中身は白餡ですが、甘味の栗の甘露煮で用いた蜜を使っています。「水饅頭」はくず粉を使い透明な生地で餡を包んだ夏季の生菓子です。そのまま器に盛って食べるのが一般的ですが冷水に浸して食べる饅頭もあります。「味噌饅頭」は小麦粉に味噌を練り込ませ蒸したものです。餡の甘さと味噌の辛味がうまく合うように仕上げられています。