和菓子は地方や和菓子職人など、作る場所や作る人によって同じ名前の和菓子でも少しずつ特徴が違うため、和菓子を種類分けすることは難しいといわれています。その中でも一般的な水分量での種類分けの方法があります。水分量が多いものを「生菓子」、水分量が少ないものを「干菓子」とし、その間にあたるものを「半生菓子」として種類分けします。このように種類分けされた代表的な和菓子の名前の由来も合わせて見てみましょう。

「おはぎ(生菓子)」の名前の由来

生菓子は、水分量が多いため基本的にはその日のうちに食べていただきたい和菓子です。おはぎは生菓子に種類分けされ、やはり基本的にはその日のうちに食べたいものですが、熱い夏など気温が高い季節は半日も持たないことがあります。一度に大量に作ることの多いおはぎは家庭では冷凍をして保存をされることも多いです。

おはぎはもち米を炊いたり蒸たりしたものを粗くつぶしてつぶあんで包んだものがほとんどです。仙台ではずんだ(枝豆をつぶして砂糖などを混ぜてあんにしたもの)を使ったり、地方によって特徴は様々です。

おはぎの名前の由来ですが、おはぎは漢字で「御萩」と書きます。おはぎに使うあんこの材料である小豆が萩の花が咲き乱れるところに似ていることから付けられました。おはぎはぼたもちともいい、季節によって呼び方が違う説や作り方によって呼び方が違う説とあり、和菓子のお店や地方によっても違います。

「最中・もなか(半生菓子)」の名前の由来

半生菓子は生菓子と干菓子との間ということもあり、ようかんなどは場合によって生菓子に種類分けされたりすることもあり、少し曖昧なところもありますが、最中は半生菓子に種類分けされることが多いです。

最中は元々は粉状にしたもち米と水を合わせて捏ねて蒸し、円形状に薄くのばして焼き、砂糖をかけただけの干菓子であったといわれています。のちに餡を挟んで食べるようになり、さらにそののちに現在の最中のように餡を包んで食べるという形が出来あがりました。最中も地方によって様々で中に餡だけでなくお餅を入れるなどした最中もあります。

最中の名前の由来は、平安時代に宮中の宴で「水の面に 照る月なみを かぞふれば 今宵ぞ秋の 最中なりける」という歌が詠まれたことから付けられたといわれています。この歌は、宴の際に出された白くて丸い餅菓子が「最中の月」と呼ばれる陰暦の十五夜の月(現在の中秋の名月)に似ていることからこの歌が詠まれ、そのことから最中と名付けられたとされています。

「落雁・らくがん(干菓子)」の名前の由来

干菓子は水分量が少ないため、比較的日持ちがしやすいです。日持ちがしやすい和菓子と聞くと落雁を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。神前や仏前にお供えするためのものとして密封してある落雁は1年近くも日持ちします。

落雁は、蒸したお米を乾燥させて粉状にし、砂糖を加えて練り、型にはめた後で乾燥させたものです。米を蒸さずにそのまま粉状にしたものに砂糖を加えて練り、型にはめた後で蒸して乾燥することもあります。

落雁の名前の由来ですが、落雁の雁(がん・かり)とは鳥です。江戸時代に四角に固めた米の粉に黒ゴマを散らしたお菓子を帝に献上したところ、そのお菓子が大地に落ちる雁のようにみえた説があります。もうひとつ有力な説があり、軟落甘(なんらくかん)という中国の唐菓子(とうがし)が落甘と呼ばれるようになり、後に落雁となったという説があります。

まとめ

和菓子の水分量による種類分けには日持ちも関係するため、和菓子の用途にも関係してくることがわかります。和菓子の名前の由来を調べてみることでその中に歴史が見え用途まで分かってくる部分があってとても興味深いですね。和菓子の名前の由来を一度調べてみると面白いかもしれません。