ヨーグルトやホットケーキにかけたり調味料として使われるはちみつは実は和菓子にも欠かせない材料のひとつです。甘みや風味のために入れるほかにも和菓子に使われる大切な理由がありました。今回は和菓子におけるはちみつの役割についてご紹介します。

ミツバチが集めるはちみつ

当然のことながらはちみつはミツバチが花から集めてきます。周囲に蜜をたくさん蓄える花がたくさんある環境に巣箱を置き、花の咲く時期まで蜂の軍を大きくしてその時期を待ちます。ただ放っておいてもはちみつが集まるわけではありません。女王蜂の管理や蜂の軍を大きくする工夫など多くの手間がかかります。

このように手間がかかり、蜂や花の開花状況により収穫量が安定しないことなどからはちみつは値段が高いのです。

国産はちみつが高価な理由

スーパーのはちみつが並んでいる棚をみると世界各国の産地のものが並んでいるのがわかると思います。価格帯も比較的安いものから高価なものまで様々です。価格が安いものは主に中国産ですがなぜ国産のはちみつは高価なのでしょうか。

その理由は主にはちみつの作りかた(絞りかた)が違うことにあります。販売される状態のはちみつの状態になる前に収穫する中国産は量産が可能ですが成分・濃度が薄く価値が低くなります。一方養蜂家の数が圧倒的に少なく、蜜がとれる花が減ってきている日本でとれるはちみつは必然的に高価になってしまうというわけです。

和菓子におけるはちみつの役割

和菓子にはちみつが使われる場合、いくつかの働きがあります。まずは甘さ・風味ですがはちみつの甘さは砂糖や水あめのシンプルで直接的な甘さとは異なってやさしく風味豊かです。この甘さが和菓子に奥行きを与えます。

さらにはちみつの効果の中に最も大切ともいえるメイラード反応があります。メイラード反応とは糖とアミノ酸が結合してさらに酸素や水が加わることによってきれいで濃い焼き色が付くことを指します。カステラやどら焼きには必ずはちみつが入りますがいずれもきれいで均一な焼き色が特徴の和菓子です。

ほかにもはちみつを入れた焼き菓子は焼いた後に生地がしっとりするのが特徴です。水あめや転化糖にも同じ効果があり、和菓子のほかに洋菓子のマドレーヌやフィナンシェなどにはちみつが使われるのも同じ効果を狙っています。

はちみつを使った和菓子

蜂蜜を使った和菓子で有名なものにはカステラやどらやきがあります。そのほかに、はちみつようかんやはちみつ寒天やゼリーなどがあります。これらははちみつの甘く独特の風味そのものを味わうために使われているようです。

はちみつはレモンとの相性がよく、レモンの皮と合わせて使われることも多いようです。

はちみつの保存方法

冬場の気温が下がる日本では保存して置いたはちみつが固く白っぽくなってしまって使いずらい、といった経験をしたことがある人もいることでしょう。これは15度以下になると固まってしまうはちみつの本来の性質で品質上何の問題もありません。

はちみつのベストな保存方法は常温保存で冷蔵庫に入れる必要はありません。糖度が高いはちみつは気温によって変質することはありません。ただしビンに入ったはちみつは使う時に清潔なスプーンを使うなど注意が必要です。

常温でも冬にはどうしても固まってしまうものですがその場合は瓶ごと湯せんに浸けて溶かすか使う分だけ耐熱容器に移して数秒レンジにかければ元の状態に戻ります。あまりレンジにかけすぎると吹きこぼれたり焦げたりするので注意しましょう。

結晶化したはちみつはトーストなどに乗せてそのまま食べてもしゃりっとした食感が楽しめます。