ほのかなピンク色をやさしく桜の葉でつつんだ桜餅。桃の節句にも欠かせない春になると食べたくなる和菓子のひとつです。ご存知の方も多いと思いますが、桜餅は関西と関東で違うお菓子なんです。そこで今回は春を告げる和菓子、桜餅の歴史やはじまり、おいしい桜餅の作り方についてご紹介します。

薄いクレープのような関東風長命寺桜餅

ほんのり薄いピンク色のクレープのような生地が特徴の長命寺桜餅。小麦粉などを溶いて作る生地は餅とはひと味違った食べやすい食感です。

享保2年(1717年)、隅田川沿いにある長命寺の門番をしていた山本新六が庭の木から散る桜の葉の処分に困っていました。その葉を集めて樽で塩漬けにしたもので薄い皮にあんを包んだ物を巻いて寺の前で売り出したのが始まりといわれています。長命寺ががある墨田区には「墨堤の桜」と呼ばれる桜の名所があり、関東の方が思い浮かべる桜餅といえばこのタイプが多いように思います。

お寺の保存食から生まれた道明寺桜餅

一方、粒のある餅のような生地で包んだ道明寺桜餅の始まりは大阪にある道明寺。寺で保存食として作られていた道明寺粉を使って作られた和菓子が道明寺桜餅です。道明寺粉はもともと道明寺で作られていた保存食、糒(ほしい)が原点。もち米を蒸して乾燥させて砕いたものを指します。これを使って作った桜餅を道明寺桜餅といいます。

粒々とした食感が特徴の道明寺桜餅は主に関西で販売されていましたが今では全国的に見かけるようになりました。

道明寺桜餅の作り方

【材料】
道明寺粉…100g
熱湯…150㏄
砂糖…5g
食紅(赤)…少量

桜葉塩漬け…8枚
こしあん…160g

生地25~30g:あん20g

【準備】
桜葉を流水に浸けて塩抜きします。

【作り方】
1.こしあんを20gに分割して丸めておきます。
2.ボウルに熱湯を入れて砂糖を溶かします。そこに竹串の先にほんの少し付けた食紅を入れて混ぜ、薄ピンクの色を付けます。
3.道明寺粉を入れて混ぜ、全体が混ざったらラップをして15分そのまま置きます。その後全体を混ぜ、レンジに2分ほどかけて全体を混ぜます。
4.粗熱が取れたら25~30gに分割して丸め、てのひらで広げて丸めて置いたあんを包みます。桜の葉の葉脈を内側にして包んで完成です。

【ポイント】
食紅は入れすぎると色が濃くなりすぎて品がなくなります。ほんのりピンクに仕上げましょう。桜餅はあまり日持ちがしない和菓子ですが分量の砂糖を増やせば2日ほど置いても餅が固くなりにくくなります。多くても10g程度にしましょう。

長命寺桜餅の作り方

【材料】
白玉粉…6g
小麦粉…60g
砂糖(上白糖)…20g
水…100㏄

こしあん…250g
桜の葉の塩漬け…10枚

あん:25g
ホットプレート

【準備】
桜葉を流水に浸けて塩抜きします。
小麦粉と砂糖を混ぜてふるいます。

【作り方】
1.こしあんを25gに分割して丸めておきます。
2.白玉粉をボウルに入れて水30㏄でよく溶きます。合わせてふるった小麦粉と砂糖、残りの水を少しずつ入れてホイッパーでしっかり混ぜます。ダマがなくなるまで混ざったらそのまま30分ほど置いて生地をなじませます。
3.中火で熱したホットプレートにキッチンペーパーでごく薄く油を敷き、楕円形になるように大さじ2杯ほどお玉で流し破れないようにお玉でならします。
4.ふちが少し乾いてきたらひっくり返して裏も焼きます。フライ返しなどを使ってやけどに注意しましょう。
5.裏はサッと約程度で大丈夫です。粗熱が取れたら丸めたあんを包んで巻き終わりを下にします。桜の葉で包んで完成です。

【ポイント】
生地はダマにならないよう水と粉を少しずつ入れてしっかり混ぜてください。
フライパンでも焼けますが火加減が弱いホットプレートなら火力の調整が簡単です。焦げないようにきれいなピンク色に焼きあげましょう。