和菓子の練り切りとは

練り切りとは、和菓子の生菓子の一種で、上生菓子とも呼ばれています。白餡に砂糖と繋ぎを入れて練り上げ、季節の情景や風物などを造形した和菓子です。繋ぎにはエビイモや大和イモ、求肥、山芋やみじん粉などが使用されています。クチナシや食紅で着色して、彩り良く仕上げます。茶の湯では主菓子と言われています。味もさることながら、美的観賞の要素が強い和菓子になります。花鳥風月を意識して作られていることでも知られています。このような和菓子の練り切りが作られるようになったのは、江戸時代の後期と言われています。京菓子と上(江戸)菓子が和菓子を競い合ったそうです。

季節ごとの和菓子の練り切り(東京編)

歴史ある和菓子の老舗店の練り切りたちをご紹介します。

・『長門』(日本橋)

創業300年余りの和菓子店『長門』は、徳川吉宗公の菓子司として和菓子を作っていました。徳川将軍家への献上菓子「松風」は現在でも受け継がれています。『長門』は季節の練り切りも販売しています。『長門』の和菓子は、保存料、防腐剤を使用していない、身体に優しい和菓子です。

・『青野総本舗』(六本木)

安政3年創業の和菓子店『青野総本舗』は、和菓子作りに使用する全ての素材に拘った和菓子店です。「鶯もち」が有名ですが、勿論季節の練り切りもあります。上生菓子は半月度に変わっていくので、その季節の練り切りを何度でも食べられることができます。

・『萬年堂』(銀座)

元和3年に創業したのが和菓子店『萬年堂』です。創業当初は京都に店を構えていた『萬年堂』ですが、遷都に伴い東京八重洲に移転します。人気商品は100年以上も作られ続けている「御目出糖」になります。もちもちとした食感で、大納言の蜜漬けがアクセントになっています。季節の練り切りも食べることができます。

季節ごとの和菓子の練り切り(京都編)

京都の練り切りが食べられる、歴史ある和菓子店をご紹介します。

・『亀屋陸奥(かめやむつ)』

室町時代の中期、応永28年に創業の『亀屋陸奥』は、非常に歴史のある和菓子店です。代表銘菓は「松風」です。本願寺御用達の「松風」は、顕如上人の「わすれては波のおとかとおもうなりまくらにちかき庭の松風」の歌から菓子名を賜ったそうです。数百年も受け継がれている和菓子の味は絶品です。そのような由緒ある和菓子店で作られる、季節の練り切りも食べたい和菓子です。

・『甘春堂』

『甘春堂』は慶応元年(1865年)創業の和菓子店になります。まるで本物のような、和菓子でできた茶碗菓子が人気の和菓子店です。季節の練り切りも購入が可能です。現代的な、季節の行事に因んだ創作練り切りも販売されます。また、練り切りの和菓子教室を開催しています。干菓子の種類を非常に多く扱っている特徴もあります。

・『俵屋吉富』

宝暦5年(1755年)創業の和菓子店です。『俵屋吉富』は素材を厳選し、手作りに拘った和菓子店です。また、天然水を使った、美味しい京菓子作りに取り組んでいます。大納言を使用した渦巻き状の「雲龍」が有名で、看板商品になります。季節の練り切りと、朝生菓子などもあります。また、練り切りの和菓子教室も開催しています。