和菓子の水無月とは・特徴や材料

水無月は京都の夏の和菓子になりますが、外郎(ういろう)の上に小豆がのっています。外郎の語源は様々ありますが、1つは痰切りなどの薬の別名が「外郎」や「外郎薬」で、その薬と色や形が似ていたことから呼ばれた。また、中国から博多に亡命した陳宗敬の子宗奇が、外郎薬を献上した際に口直しのために用いたという説があります。そのような感じで、語源についてはっきりしていないようです。水無月の外郎部分は、上新粉などで作られます。台になる部分を蒸した後、小豆の甘納豆をのせて再度蒸しあげます。甘くてモチモチした食感が良く、とても美味しいのが水無月です。一般的なのは白の砂糖で作られますが、黒砂糖や抹茶入りなどの種類も見られます。

老舗和菓子店の水無月とは

京都の水無月と言って、真っ先に名前が上がるのが老舗和菓子店の『五建ういろ』です。『五建ういろ』は安政2年(1855年)に創業を開始しました。屋号の由来は五条建仁寺町という地名からだったと言います。創業者の谷川重蔵氏が、地方の「ういろう」と区別するために、「ういろ」とつけたそうです。建仁寺、六波羅密寺、清水寺などにお詣りに来る人々のために茶屋を構えたのが始まりでした。『五建ういろ』の水無月は年中販売されており、種類も豊富な他、食べやすいスティックタイプの水無月もあります。スティックタイプは三角形のものより崩れにくい利点もあるようです。『五建ういろ』の水無月は練りが命といい、気温や湿度、水によって微妙に配合を変えているそうです。小豆がびっしりのっているのが特徴です。

京都和菓子店・新感覚の水無月とは

京都には有名和菓子店が沢山あり、どの和菓子店の水無月も美味しくいただけます。その中でも少し変わった新感覚の水無月をご紹介します。

【MAISON DE FROUGE(メゾン・ド・フルージュ)】

京都東洞院にある苺のお菓子専門店です。MAISON DE FROUGEが作る水無月は、もちろん苺の水無月です。MAISON DE FROUGEの水無月は、ういろうの部分がミルク味で、かのこ豆と苺ういろうを重ねたものです。洋菓子に近い和菓子ですね。使用している苺は「紅ぽっぺ」になります。酸味と甘みのバランスが絶妙です。

【和菓子】博多水無月とは

水無月といったら京都の夏の定番和菓子ですが、博多にも水無月があるんです。博多水無月は、福岡市和菓子組合を中心に作られた、博多だけのオリジナル和菓子です。始まりは、福岡県春日市の和菓子店『富貴』の声掛けから始まりました。「新福岡・博多の和菓子開発研究会」所属の23の和菓子店で博多水無月を販売しています。博多水無月の特徴は、小豆とワラビ粉を主原料にして、笹で巻いてあることです。博多水無月は「夏越の祓」の6月30日前後の販売をしているようです。京都の水無月とは材料が違うので、食感がまた変わっていて楽しめるようです。ワラビ粉を使うのでツルッとした感覚でしょうか。一番の特徴は笹の葉です。笹の葉のふんわり良い香りと、笹の葉によって水無月の瑞々しさが保たれる点が、京都の水無月と違うところでしょう。笹の葉を使うことで、視覚的にも清涼感が伝わってきます。京都の水無月は三角ですが、博多水無月は形も様々です。各和菓子店のオリジナル性があるところも面白いですね。京都と博多、食べ比べて暑い夏を乗り切りたいですね。