和菓子の魅力

日本古来からの和菓子の伝統は、世界に誇れる日本文化です。意外に知られていないかもしれませんが、和菓子の年間売上は洋菓子を上回っています。その理由は、コンビニスイーツなどで手軽に和菓子を購入することが出来るほか、季節の行事と密接に関係しているからでしょう。春の訪れは、和菓子店に並べられた桜餅やうぐいす餅を見て感じますね。ひな祭りには菱餅や雛あられ。端午の節句には粽やかしわ餅を食べます。夏が近くなると水無月や涼し気な琥珀、錦玉、水羊羹などがお目見えします。お祝いの進物に使われるのも和菓子です。そのように四季や行事と和菓子が結び付いていることも、和菓子の売上アップにつながる大きな理由です。また、和菓子の材料の多くは植物性なので、ヘルシーで洋菓子に比較するとカロリーが低いことも魅力です。しかし、何と言っても、五感で味わう和菓子の、繊細で美しい芸術性高い姿が魅力ですね。和菓子は日本人として忘れかけていた心を、蘇らせてくれます。

和菓子の更なる魅力と改革

それぞれの和菓子店は、これまでの伝統を守りつつも、時代に合わせた新商品の開発も行っています。和菓子の形や包装にも、新しい風を吹き込んでいます。また、全国和菓子協会では、和菓子の素晴らしさを知ってもらう取組をしています。その一環として、毎年和菓子の講演会や和菓子教室などを開催しています。和菓子職人の育成にためには、「選・和菓子職」の認定を行っています。和菓子店としてだけではなく、和菓子職人個人としての活躍の場を与えたいという考えです。更に事業の1つに、「羊羹コレクション」というイベントを2010年から開催しています。全国の羊羹を一堂に集めて販売する大プロジェクトです。2016年には、その会場を海外パリにも移しました。パリを意識した見た目にも美しい羊羹と、和菓子職人らによる実演試食も行われました。和菓子の未来への発信ともいえます。全国和菓子協会は、日本食ブームが和菓子にも良い追い風になり、このチャンスを活かそうと努力し活動しています。

若い世代の菓子職人の魅力と和菓子

2016年9月に、老舗和菓子店の若旦那たちと高島屋がコラボしました。「WAGASHI 若き匠たちの挑戦」の企画は、2014年から定期的に開催されています。和菓子業界の次世代を担う若旦那たち13人が、新しい和菓子の魅力を伝えるべく、新風を起こしているイベントです。実演販売や、2016年は「はじめてのお菓子教室」や「はじめてのお茶室」が初開催されています。また、2016年10月、全国から老舗和菓子店10店が三越日本橋本店に集まり、人気小説とのコラボ「和菓子のアン」を開催しました。参加したのは、いずれも創業100年を超えている老舗和菓子店の30~40代の若手店主でした。先代から受け継いだ伝統を守り、現代にマッチした和菓子を作りたいという思いからです。その名も「本和菓衆(ほんわかしゅう)」という会を作りました。各々の和菓子店は、若い世代の客層を掴みたいと、新しい発想で新商品の開発にも力を入れています。若手和菓子職人たちが切磋琢磨しながら、伝統を守りつつ新しい時代の担い手として活躍しています。今後も和菓子の持つ魅力を伝えて行ってくれることでしょう。