6月はじめ、鮎漁解禁に合わせて夏を表す言葉として鮎は俳句の世界でも季語として扱われています。また、若鮎は3月ごろ川を上ってくる若い鮎として春を表す季語です。和菓子の世界でも鮎をイメージしたものがありますが、和菓子では鮎も若鮎も6月ごろの初夏を表すことものとなっています。鰻パイは鰻の粉が入っていますが、鮎の和菓子はそういったことはなく鮎をかたちどった和菓子のことです。

地方によって違う鮎

鮎の和菓子と言えば若鮎と呼ぶ京都の和菓子が思い浮かぶ人が多いかもしれませんが、発祥の地ははっきりと分かっていないようです。名古屋や岐阜などでも鮎の和菓子は有名です。その地方の川を泳ぐ鮎をイメージした和菓子となっています。京都でしたら鴨川を優雅に泳ぐ鮎をイメージしたものが多いです。

また、鮎の中身は地方によって違います。京都の鮎は求肥(餅粉などの粉に砂糖や水飴を混ぜたもの)が入っているものが多く、もちもちした食感をしています。関東では餡子が入っているものが多く、どら焼きのような感じになります。名古屋や岐阜では味噌餡が入っている独特なものもあります。皮は、多くは調布生地(薄力粉と卵と砂糖を混ぜて焼いた生地)を使用していますが、お店によってはカステラ生地でふわふわしたものや、ぱりっとした煎餅のようなものもあります。

鮎の作り方

鮎は家庭でも簡単に作ることが出来ますので、夏の和菓子としてぜひ一度挑戦してみてお客様に召し上がっていただくなどすれば、夏らしい話の花が咲くかもしれません。

<材料(16個分)>

・砂糖 110g
・卵 100g
・はちみつ 10g
・薄力粉 100g
・水 80cc
求肥
・白玉粉 100g
・上白糖 200g
・水 170cc
・片栗粉 適量

<作り方(皮)>
1.ふるった薄力粉に卵と砂糖を加えて混ぜます
2.1にはちみつと水を半分(40cc)を加えて混ぜます
3.2に薄力粉を加えて混ぜて30分ほど生地を休ませます
4.3に残りの水(40cc)を加えて混ぜて皮となる生地の完成です

<作り方(求肥)>
1.白玉粉と砂糖を混ぜ、水を少しずつ加えて溶かします
2.耐熱容器に1を入れ、ふわっとラップを掛けて、電子レンジで2分程度加熱します
3.2を取り出し再度混ぜ、もう一度電子レンジで1分加熱します
4.3で水分が飛ばなければ3を繰り返して水分を飛ばします
5.耳たぶくらいの固さになったら粗熱を取って片栗粉の上にのせます
6.片栗粉をつけながら長さ5cm、太さ1.5cm程度に切って中身の完成です

<作り方(鮎)>
1.フライパンまたはホットプレートで生地を焼きます(先に作った求肥が包める程度の大きさの楕円形にします)
2.生地の表面がプツプツしてきて焼き色がついてきたらひっくりかえして裏面もさっと焼きます
3.2を最初に焼いた面を下にして、熱いうちに求肥をのせて二つ折りにたたみます
4.金串をあぶって鮎の顔とひれをつけます
5.出来上がったらラップや湿った布巾を掛けるなどして、しっとりさせて完成です

まとめ

初夏になると鮎をイメージした和菓子が店頭に並び始めます。鮎の旬は6月~7月ですので、鮎を本格的に食べる時期と合わせて鮎をイメージした和菓子が考えられるという日本ならではの風情を感じられる一品です。