甲信・北陸地方は、米どころならではの餅菓子や、名産である寒天を使った羊羹などが人気です。
そのいくつかを御紹介します。

山梨県で人気の和菓子

桔梗信玄餅(笛吹市・桔梗屋)

山梨土産として全国的に名高い桔梗信玄餅は、静岡の安倍川餅にヒントを得て、昭和43年に誕生しました。きな粉をまぶしたお餅が小さな容器に三切れ入った信玄餅は、お好みで別添えの黒蜜をかけて頂きます。容器を包む風呂敷は、一日一千万個が売れる現在も一つ一つ女性の手で手結びされているそうです。

くろ玉(甲府市・澤田屋)

青えんどう豆で作ったうぐいすあんのあんこ玉を、ツヤのある黒糖ようかんで包んだロングセラー商品です。全国の良質な原材料を使用し、素材本来の美味しさが味わえる銘菓です。

長野県で人気の和菓子

善光寺落雁(上高井郡・桜井甘精堂)

小布施の栗の歴史は室町時代に始まり、その栗を用いて初めて菓子を作ったのが桜井甘精堂です。善光寺御公許品である善光寺落雁は、良質の赤えんどう豆を煎って粉に挽いた、信州小布施以外では類を見ない落雁です。

新鶴塩羊羹(諏訪郡・新鶴本店)

北海道十勝産の小豆と地元茅野の寒天を使い、楢の薪を焚いて練り上げた新鶴塩羊羹は、塩羊羹の発祥とされています。かつて信州では貴重品であった塩を、大切に味わうために考案された銘菓です。

新潟県で人気の和菓子

笹だんご(新潟市・田中家本店)

米どころ越後に伝わる笹だんごは、新潟で笹の葉が育つ初夏の頃に旧暦の端午の節句や夏祭りなどに合わせて作られます。田中屋本店では北海道産の小豆と新潟産の米を使い、昔ながらの製法で作られています。

元祖柿の種(長岡市・浪花屋製菓)

90年の歴史を誇る元祖柿の種は、人気の新潟土産のひとつです。缶入りも袋入りも両方ありますが、缶の方が美味しく感じられるとの意見が多数です。昭和初めの新潟の農村の秋を描いた缶の風情ある図柄は、昭和36年の発売以来55年間、ほとんど変わっていません。飽きのこない美味しさです。

富山県で人気の和菓子

月世界(富山市・月世界本舗)

富山県を代表する銘菓である月世界は、新鮮な鶏卵と和三盆、寒天を、白双糖を煮詰めた糖蜜と合わせて乾燥させた上品な口当たりの和菓子です。その姿が暁の空に浮かぶ月影を連想させることから月世界と名付けられました。

とこなつ(高岡市・大野屋本店)

精選した希少な「備中岡山産白小豆」餡を求肥の餅生地で包み、和三盆糖を雪に見立てて振り掛けた一口サイズの餅菓子です。立山の頂に降り積もる雪に思いを馳せた大伴家持の歌に因んで創られた和菓子で、進物や茶席などにも利用されています。

石川県で人気の和菓子

加賀八幡起上もなか(金沢市・金沢うら田)

深紅の箱の蓋を開けると、赤い包装紙に包まれた可愛いだるまたちが並んでいます。この包みは、金沢の郷土玩具「加賀八幡起上り」をモチーフにしたもので、これは安江八幡宮が発祥とされる張り子のお守りです。最中もだるまの形をしており、縁起のよいお菓子として人気があります。もなかの皮は石川県産のもち米を使用しています。

じろあめ(金沢市・俵屋)

金沢といえば有名な和菓子がたくさんありますが、特に人気が高いお菓子のひとつが「俵屋」のじろあめです。天保元年に創業し、初代が小さな子供を育てるお母さんたちのために栄養豊富な水飴を作ったのがはじまりとされています。うるち米と大麦と白山の伏流水だけを使って作られるじろあめは、粘度が低くて扱いやすい水あめ状のあめです。栄養価が高く、砂糖・人工甘味料・人工保存料も不使用で、お料理にも幅広く使うことができ、お土産にも最適な逸品です。

福井県で人気の和菓子

水羊かん(福井市・えがわ)

福井には水羊かんを冬に食べる習慣があり、中でもえがわは福井を代表する水羊かんの老舗です。沖縄産黒糖を使ったコクのある甘さと水羊かんのプルプルとした口当たりが病みつきになる美味しさです。

羽二重餅(福井市・松岡軒)

福井名産の絹織物「羽二重」を和菓子で再現したのが羽二重餅です。羽二重餅の発祥とされる松岡軒では、京都丹波・亀岡産のもち米と地元・福井のコシヒカリを独自にブレンドした餅粉を使用し、北海道産のビートグラニュー糖と水飴を絶妙の配合で練り上げています。口に入れるとふわっと消える軽やかさと滑らかな食感が楽しめる和菓子です。