嫌いな人はいないと言われるほど、カステラは日本人に最も愛される和菓子のひとつです。そのため、カステラを使った菓子も日本全国で数多く存在し、定番の銘菓や菓子パンとして長く親しまれている製品も少なくありません。その代表的なものと、余ったカステラで手軽に作れる美味しいおやつを御紹介します。

カステラを使った和菓子

タルト
カステラを使った代表的な和菓子で古くからあるのは、17世紀にポルトガルから長崎を経て愛媛県松山に伝わったタルトです。タルトの語源は洋菓子のパイ生地やタルト生地に由来するものではなく、オランダ語でケーキを意味するtaart、ポルトガル語でロールケーキを意味するtortaのいづれかではないかと言われています。もともとはカステラの中にジャムを入れたものでしたが、松山藩ではジャムの代わりに餡を用いて、のちに愛媛県の銘菓へと発展しました。

かす巻き、とら巻き、カステラ巻
タルトに似た菓子にかす巻きやとら巻きがあります。いづれも長崎県島原地方発祥で、タルトと同じくカステラ生地で餡を巻いたものです。また文明堂で製造されているカステラ巻はタルトやかす巻きとは逆にカステラを芯にしたもので、それを三笠山の生地で巻き、カステラに和菓子の風味が加わった銘菓として愛されています。

シベリア
同じくタルトに似た菓子にシベリアがあります。カステラで羊羹をはさんだシベリアはタルトを庶民化したものという説があるほか、発祥については諸説ありますが明らかではありません。シベリアという名も、乃木将軍のシベリア遠征に因んだものであるとの説や中身の羊羹をシベリアの永久凍土に見立てた説、日露戦争に従軍していた菓子職人が考案した説などがあります。大正初期には既に全国のパン屋で生産されており、今では大手の製パンメーカーで量産されるなど東日本を中心に根強い人気を誇っています。

カステラパン
シベリアと同じく人気の菓子パンとして親しまれているのがカステラパンです。牛乳を入れて焼いたソフトタイプのパンにカステラをはさんだ菓子パンで、カステラサンドとも呼ばれています。

他にも、カステラ風の生地で白餡などを包んだかすてら饅頭や、縁日の屋台でお馴染みのベビーカステラなど、カステラを使った菓子やカステラの名を冠した菓子は枚挙に暇がありません。

カステラで作る人気のおやつ

カステラプリン
食べやすい大きさに切ったカステラを耐熱容器に並べ、牛乳と卵と砂糖で作ったプリン液を流してオーブンで蒸し焼きにします。焼く時にお好みでバナナやレーズンなどをのせます。

カステラアイス
カステラに牛乳をかけ、充分に浸みたらラップで包み、冷凍庫で凍らせると美味しいカステラアイスになります。牛乳を生クリームや練乳に代えると濃厚な味わいになります。

カステララスク
固くなってしまったカステラを利用して、自宅でも簡単にカステララスクが作れます。適当な大きさに切ったカステラをオーブンやオーブントースターで焼くだけですが、カステラの美味しさはそのままにサクサクとした食感も楽しめるお勧めのおやつです。

他にも、カステラが主役ではありませんが、アイスクリームをカステラで包み衣をつけて揚げるアイスクリームの天ぷらなどもおやつやデザートに喜ばれます。